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沖縄の旧盆で仏壇を飾る料理とお供え物
沖縄では本土の新暦のお盆とは違い、旧暦の7月13日〜15日の三日間に行います。地域によってはお仏壇にお供えする料理などが異なりますが、この三日間のお仏壇を飾るお供え物や料理の一般的な流れを紹介します。
お供えものと初日ウンケーの料理
旧盆の初日をウンケーと言います。この日は仏壇の掃除をし、ご先祖様を迎える準備としてお供えものを揃えます。お仏壇を飾るお供え物は左右に対して一つずつ飾ります。仏壇の両脇に次のようなお供え物6品から7品を並べます。
- スイカ
- パイナップル(昔はアダンの実)
- サトウキビ(七節のある長いもの、グーサンウージと言い精霊たちの杖になる)
- サトウキビ(小さく切ったものを十八本束にして左右に一束づつ)
- バナナ(芭蕉の実)
- ブドウ(昔は竜眼=リンガン)
- ナシ(昔は茗荷・グーガー(ナシカズラの実))
- ミカン
- 生姜
- 場所によってはミンヌク(水の子)に供えるものとして、団子、野菜類、里芋、米、キビなど
初日の夜、ウンケーの際に仏壇にお供えする料理が「ウンケージューシー」です。このウンケージューシーとウサチー(酢の物、和え物のこと)添えお供えします。これから中日(ナカビ)と三日目のウークイの日の二日間は三度三度の食事を準備してご先祖様をおもてなしします。
ミンヌクとは
ミンヌクとは、お盆に仏壇に帰ってくるご先祖様につられてくる無縁仏や餓鬼(チガリムン)に供えるものをいいます。
二日目中日(ナカビ)のお供え料理
- 朝
- お粥(硬めのカユ)
- 冬瓜(シブイ)と豆腐の角切りの吸物
- 漬物(シブイの薄切りなど)
- 昼
- ソーメン
- 夜
- ごはん
- 煮物
- 漬物
三日目ウークイのお供え料理
朝、昼、晩はナカビと同じメニューとなりますが、お昼の後におやつとして団子やぜんざいをお供えします。夜にはカタシー(餅15個と御三味(ウサンミ))と呼ばれるお重料理をお供えします。
御三味(ウサンミ)とは
御三味(ウサンミ)のお重の中身は、豚肉とカマボコ、結び昆布(昆布の煮物)などです。海や山の幸で作られた御馳走重です。
旧盆に関する記事として『旧盆早見表(2019年〜2030年)|フレックス・沖縄』を追加しました。参考までにご覧ください。
関連リンク:沖縄のお盆、お供え料理 知っておきたい基礎知識